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第17回砂型アルミ鋳造雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社長川原金属、更新担当の中西です。

 

~多様化~

 

砂型アルミ鋳造は、古くから続く伝統的な金属加工法の一つです。しかし現代においては、その技術領域はかつての単なる“モノづくり”にとどまらず、設計・材料・用途・サービス形態など、さまざまな側面で多様化が進んでいます

砂型アルミ鋳造業における「多様化」がどのように現れ、どんなニーズに応えているのかを、以下の5つの観点から掘り下げて解説します。


1. 製品用途の多様化:試作品から小ロット量産まで対応

かつての砂型鋳造は、主に中小規模の工業部品や大型製品用とされていましたが、近年では自動車・航空・医療・エネルギー分野まで製品用途が拡大しています。

● 用途別のニーズ

  • 試作部品:金型不要のため、開発初期の1個から対応可能

  • 多品種小ロット生産:仕様変更にも柔軟に対応できるため、少量多品種に適する

  • デザイン系鋳物:建築装飾や美術鋳物など、意匠性を重視する用途にも進出

このように、砂型鋳造はニッチでありながら高度な要求に応える“自由度の高い成形法”として再評価されています。


2. 材料・合金の多様化:軽量化・耐熱性・高強度化への対応

近年、製品の高性能化が進む中で、使用されるアルミ合金の種類も多様化しています。

● 取り扱い材料の変化

  • 高耐熱型アルミ合金(自動車エンジン・EV用部品など)

  • 高強度・高靭性アルミ(機械構造部品や航空機向け)

  • リサイクルアルミの活用による環境対応型鋳造

これにより、砂型鋳造業者には材料知識と熱処理・金属組織制御技術が求められる高度化が進んでおり、鋳造=低コスト・簡易というイメージを超えた専門性の高い技術領域となっています。


3. 設計と製造の融合:3D CAD・3Dプリンターの導入

設計技術の革新により、砂型鋳造業もデジタル化が進行中です。

● デジタル技術の取り込み

  • 3D CADによる鋳型設計とシミュレーション解析

  • 3Dプリンターを用いた鋳型(砂型)製造技術

  • 鋳造不良の予測・流動解析による歩留まり向上

これにより、砂型鋳造業者は設計から製造、品質保証まで一貫対応する“エンジニアリング型鋳造業者”として、多様なニーズに応えられる体制へと進化しています。


4. 業務形態の多様化:OEM・ODM・エンジニアリング受託へ

従来は「図面通りに鋳物をつくる」業務が中心でしたが、今ではその枠を超えて、上流設計から製品化支援まで行う企業が増えています。

● 新しい業務スタイル

  • OEM/ODM供給:顧客ブランド製品の代行生産や設計支援

  • 開発段階からの共同設計:開発試作〜製品化までの一貫体制

  • 鋳物+加工+表面処理の一括提供

こうした動きにより、砂型鋳造業は単なる加工業者ではなく、ものづくりプロジェクトの“パートナー企業”としての位置づけを確立しつつあります。


5. 環境・持続可能性への対応:リサイクルと省エネルギーの追求

環境意識の高まりにより、アルミ鋳造業も脱炭素・省エネ・廃材削減への対応が求められています。

● サステナブル対応の例

  • 再生アルミ地金の利用によるCO₂削減

  • 鋳造時の排ガス抑制技術の導入

  • 廃砂のリサイクルやゼロエミッションへの取り組み

砂型鋳造は、材料ロスが比較的少なくリユース性が高いという点でも、今後の環境型製造業としての可能性が注目されています。


“型”にとらわれない砂型アルミ鋳造の未来

砂型アルミ鋳造業は、古くからの製法を基盤にしながらも、

  • 多分野対応の製品多様化

  • 高機能合金の材料多様化

  • 設計・試作段階までを含む業務範囲の多様化

  • デジタル化による製造プロセスの多様化

  • サステナブル対応の社会的役割の多様化

という形で、多面的な進化を遂げています。

今後も砂型アルミ鋳造業は、「一点もののものづくり」「短納期・高精度」「試作開発型製造」など、量産にはない価値を提供する重要な存在として、国内外でその地位を確立していくことでしょう。

 

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